equal_l2’s blog

※記載されている内容の正確性は保証しませんが、間違いを指摘していただければ直します。

離散フーリエ変換への道 (4) 離散フーリエ変換

前: equal-l2-works.hatenablog.com離散時間フーリエ変換では、逆変換が離散化されていない。を周期の周期列とする。 これを離散時間フーリエ変換によって周期で値がごとに存在する離散関数に写す。離散関数をデルタ関数の和で連続関数として表す。 (は適当…

離散フーリエ変換への道 (3) 離散時間フーリエ変換

前: equal-l2-works.hatenablog.com 離散時間フーリエ変換 離散集合を考える。 ここで、の各要素は等間隔に増大する変数に対応するものとする。 この対応をとする。 ただし、とする。今、変数とすると、 と書ける。 離散関数を可積分な連続関数として扱うに…

離散フーリエ変換への道 (2) フーリエ変換

前: equal-l2-works.hatenablog.com フーリエ変換 周期の関数に対する複素フーリエ級数展開の式は次のようなものであった。 係数を級数の式へ代入すると、 これを非周期関数に適用できるようにするには、の極限をとればよい。 を導入すると、 いま、リーマン…

離散フーリエ変換への道 (1) フーリエ級数展開

離散フーリエ変換を勉強することにしたので、勉強したことをメモしておく。 フーリエ級数展開とは 任意の周期関数を関数と関数の組み合わせで展開する方法。 周期の関数のフーリエ級数展開 周期の関数は次のようにフーリエ級数展開できる。 係数は次のように…

広義Runge–Kutta法の数値安定性

数値解法の安定性とは (大雑把に言えば)どのくらい刻み幅が大きくなると計算が明らかにおかしくなるか、ということである。 A-stabilityとは 数値解法の安定性を評価する指標の一つである。次の常微分方程式を考える。 これをとして解析的に解けば このとき…

最小二乗法(8) 重み付き多項式フィッティング

前:最小二乗法(7) 項の欠けた線形近似 - equal_l2’s blog 次:なし 最小二乗法(1)~(7)で行ってきたフィッティングは、各がすべて同じ誤差を持つものとして行ってきた。 しかし、時には各にそれぞれ違う誤差を付けたい気分の日もあるだろう。このとき、最小に…

Qiitaに登録してみた

C++でちょっと気付いたこととかをブログに書くのはなんだか気が引けるので、Qiitaに登録してみた。 EqualL2 - Qiita Tipsみたいなものはこっちに書いていこうと思う。シリーズ物は引き続きこっちで。

常微分方程式の数値解法(3) 中点法

今回も引き続き次のような式の解法を考える。 中点法の準備 Euler法の導出と同様のことを、中央差分で行うと、 添字からマイナスの項を消せば、 この式は代数的に処理しての式にすることはできない。 を、近似などでで表される式にしなければならない。 陽的…

常微分方程式の数値解法(2) Euler法

実際に1次の常微分方程式を解く。 基本 次のような1次の常微分方程式を考える。 このような常微分方程式に対して、ある種の数値解法の公式は漸化式の形で表される。 いま、次のような記法を導入する。 ここで、は一般には整数であるが、便宜上は非整数を使っ…

常微分方程式の数値解法(1) 差分

常微分方程式を数値的に解くためには、積分を離散的に扱う必要がある。まず、その準備として関数の差分という概念を導入する。差分は汎関数(のようなもの?)で、3種類ある。前進差分 後退差分 中央差分 十分に小さいについて、上の差分をで割れば微分の近似に…

最小二乗法(7) 項の欠けた線形近似

前:最小二乗法(6) 線形近似における係数の推定誤差 - equal_l2’s blog 次:最小二乗法(8) 重み付き多項式フィッティング - equal_l2’s blog表題がどうも上手くつけられなかったので、シチュエーションを説明しよう。今までやってきた次の多項式近似で使ってい…

横に動ける二重振り子(1) ラグランジアンを立てる

友達からこんな物理モデルの運動をアニメーションできないかと言われた。 振り子の下にもう一つ振り子をつなげた、いわゆる二重振り子というやつである。 ちょっと普通と違うのは、この振子は一番上が方向に動くことである。 (x軸という棒に輪っかを通して、…

参照型の引数について

関数の引数を参照型でとることには、ポインタを使うのと比べていくつかの利点がある。 1.呼び出す際にアドレスを渡さなくていい 変数の交換を行う関数でaとbを交換することを考える。 その関数をswapとする。ポインタで実装したswap関数は、次のようにつかう…

参照を学ぶ

ポインタとよく一緒に語られる存在として、C++の参照がある。ただC++の参照というのはオブジェクトに別の名前を付けることらしく、実装にポインタを必ずしも使う必要はないらしい。 参照型変数 参照型の変数は、次のように宣言する。 参照先の型 &変数名 = …

ポインタを学ぶ(4) おまけ

あんまりポピュラーではないけど、ちょこちょこ出てくるテクニック。 (ポインタともあんまり関係ないけど) 条件分岐文の節約 0以上の整数入力に対して、1個づつ異なった値を、結果として返す処理を書いてみる。以下のコードで共通の変数として、整数入力を…

ポインタを学ぶ(3) ポインタの用途

ポインタの実際の用途について考える。 とはいっても、主なのはこの3つくらいだろう。 関数から関数外の値を操作する この用途でもっともよく知られているのは、swap関数の実装だ。 swap関数とは、2つの同じ型の引数を取り、その2つを交換する関数である。 (…

ポインタを学ぶ(2) 特別なポインタ

ポインタの実際の用途について学ぶ前に、少し特別なポインタについて学んでみる。 配列とポインタ C/C++の配列はポインタによって実装されている。 たとえば、int a[20]を宣言したとする。 これが宣言されると、メモリ上にint型の領域が20個連続した領域に確…

ポインタを学ぶ(1) ポインタの基本

巷のC初心者に立ちはだかる最後にして最大の壁ともいわれる、ポインタと言う概念。 いったいポインタとは何なのか、何に使うのか、学んでいく。 基本 Cにおけるポインタとは あるオブジェクト*1のメモリアドレスを値として持つ変数。 格納されているアドレス…

最小二乗法(6) 線形近似における係数の推定誤差

前:最小二乗法(5) 線形近似 - equal_l2’s blog 次:最小二乗法(7) 項の欠けた線形近似 - equal_l2’s blogの推定誤差を求める。「最小二乗法(2)」で示した通り、 ただし、 また、「最小二乗法(5)」で示した通り 計算に入る前に、結論を言っておくと、 である。…

最小二乗法(5) 線形近似

前:最小二乗法(4) 多項式フィッティング - equal_l2’s blog 次:最小二乗法(6) 線形近似における係数の推定誤差 - equal_l2’s blog前回言った通り、の場合について実際に解いてみる。この場合のモデル関数は、あえて書くなら次のようになる。 もちろん、 であ…

最小二乗法(4) 多項式フィッティング

前:最小二乗法(3) 線形最小二乗法と非線形最小二乗法 - equal_l2’s blog 次:最小二乗法(5) 線形近似 - equal_l2’s blog今回は、次のような形のモデル関数について、を求める。 このモデル関数は、次の多項式である。さて、正規方程式は次のようなものであっ…

最小二乗法(3) 線形最小二乗法と非線形最小二乗法

前:最小二乗法(2) 一般的な正規方程式 - equal_l2’s blog 次:最小二乗法(4) 多項式フィッティング - equal_l2’s blog 最小二乗法は、モデル関数によって次の2つに分かれる。 線形最小二乗法 モデル関数が、「既知の関数とパラメータの積」の線形結合で表され…

最小二乗法(2) 一般的な正規方程式

前:最小二乗法(1) 最小二乗法の理念 - equal_l2’s blog 次:最小二乗法(3) 線形最小二乗法と非線形最小二乗法 - equal_l2’s blog 実際に、次の式を満たすようなを推定しよう。 推定すべきこの関数をモデル関数と呼ぶ。全く制限がないとモデル関数は求めがたい…

最小二乗法(1) 最小二乗法の理念

前:なし 次:最小二乗法(2) 一般的な正規方程式 - equal_l2’s blogずいぶん前に、最小二乗法を勉強してWordでまとめたのだが、数式が多いので重くなってしまう。 軽い状態で見られるようにこっちで書き直してみる。 最小二乗法とは 測定値の組について、次の…

TeXを試す

はてなブログでが使えるというので飛びついてみた。は一度勉強してみたかったしね。これからは、プログラミングや、プログラムに使う数学のことを書いていきたい。 今回学んだこと は、はてなブログでは [tex:\rm \TeX]で即座に書ける。 (これに気付くまでの…