equal_l2’s blog

※記載されている内容の正確性は保証しませんが、間違いを指摘していただければ直します。

数値解析(常微分方程式)

広義Runge–Kutta法の数値安定性

数値解法の安定性とは (大雑把に言えば)どのくらい刻み幅が大きくなると計算が明らかにおかしくなるか、ということである。 A-stabilityとは 数値解法の安定性を評価する指標の一つである。次の常微分方程式を考える。 これをとして解析的に解けば このとき…

常微分方程式の数値解法(3) 中点法

今回も引き続き次のような式の解法を考える。 中点法の準備 Euler法の導出と同様のことを、中央差分で行うと、 添字からマイナスの項を消せば、 この式は代数的に処理しての式にすることはできない。 を、近似などでで表される式にしなければならない。 陽的…

常微分方程式の数値解法(2) Euler法

実際に1次の常微分方程式を解く。 基本 次のような1次の常微分方程式を考える。 このような常微分方程式に対して、ある種の数値解法の公式は漸化式の形で表される。 いま、次のような記法を導入する。 ここで、は一般には整数であるが、便宜上は非整数を使っ…

常微分方程式の数値解法(1) 差分

常微分方程式を数値的に解くためには、積分を離散的に扱う必要がある。まず、その準備として関数の差分という概念を導入する。差分は汎関数(のようなもの?)で、3種類ある。前進差分 後退差分 中央差分 十分に小さいについて、上の差分をで割れば微分の近似に…