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※記載されている内容の正確性は保証しませんが、間違いを指摘していただければ直します。

最小二乗法(1) 最小二乗法の理念

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ずいぶん前に、最小二乗法を勉強してWordでまとめたのだが、数式が多いので重くなってしまう。
軽い状態で見られるようにこっちで書き直してみる。

最小二乗法とは

測定値の組\,(x_i,y_i)\,\,\,(i=1,\cdots,n)\,\,\,について、次の式を満たすf(x_i)を推定する手法の一つ。
y_i=f(x_i)+\epsilon_i
ここで、\epsilon_iは、推定値と真の値との誤差。
ただし、x_iは正確(誤差を持たない量)で、y_iのみが測定誤差\sigma_iを持つものとする。

最小二乗法の目標

最小二乗法においては、次の式を満たすf(x_i)を推定するのが目標である。
{\chi}^2 = \displaystyle \sum_{i=1}^{n} \frac{\bigl(y_i- f(x_i)\bigr)^2}{\sigma_i^2}=0

ここで、\sigma_iが全てのiについて同じ値\sigma_yであるとすれば、
\begin{eqnarray}
{\chi}^2 &=& \sum_{i=1}^{n} \frac{\bigl(y_i- f(x_i)\bigr)^2}{{\sigma_y}^2} \\ 
&=& \frac{1}{{\sigma_y}^2} \sum_{i=1}^{n} \bigl(y_i- f(x_i)\bigr)^2 =0
\end{eqnarray}

この場合は、結局は次の条件を満たせばよいことになる。

S={\displaystyle \sum_{i=1}^{n}\bigl(y_i- f(x_i)\bigr)^2}=0

次回以降は、\sigma_iが全てのiについて同じ値であるものとして、S=0を目指していく。