最小二乗法(7) 項の欠けた線形近似
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表題がどうも上手くつけられなかったので、シチュエーションを説明しよう。
今までやってきた次の多項式近似で使っていたモデル関数は、0次から次までの項が必ず1個づつあって、欠けることはなかった。
しかし、時には「0次の項はいらなくて、1次の項だけ欲しい」などというシチュエーションもあるかもしれない。
この場合、単に1次の多項式近似を行って0・1次の項を推定したうえで0次の項を無視する、ということはできない。0次の項なしには残差の二乗和を最小にはできないからだ。
(推定の仕方からして当然である)
こういう時はどうするかというと、偏微分で書いた正規方程式まで戻るしかない。
誤差なども、すべて一から計算し直しである。
モデル関数についての線形近似
結果を先に申しあげると、係数は
その誤差は、
となる。
ただし、
係数はのみなので、正規方程式は次の1つのみとなる。
ここで、
であるから正規方程式は、
を用いて書けば、
すなわち、
誤差を求める。
推定した係数の数が1つのみであるので、の推定誤差は、
となる。
また、
ゆえに、を用いれば、